男女共同参画審議会の虚構

オバン実態記録でも紹介している「男女共同参画社会」についてのコメントバックを求める広告が先日新聞紙上に出された。そのため資料を集めるため久方ぶりにこちら(総理府の男女共同参画審議会)に行ってみたが、その内容は以前と同様に「問題の本質を見つめようとはせず『女性側からの理想論』に終始する」ものであった。
そして理想を現状と置き換えようと意図するあまりに、現状把握について不可思議な理由付けを持ち出し、さもそれが事実であるかのように粉飾するありさまであった。


---------------------------------------
男女共同参画審議会基本問題部会殿

男女共同参画社会を題材にしホームページで何らかの情報を発信していたところは、1998年2月の時点において小生のホームページを含め片手に収まっていた(infseek調べ)。それが今や選別するのにも困難なほどに膨大な数の情報が発信されていて、男女共同参画社会の認知度には隔世の感がするところである。
しかしいざその内容となると男女共同参画審議会の焼き直し同然が幅を利かし、男女共同参画社会の根本的問題点を突き詰めた内容が少ないのには驚きを通り越し呆れるばかりである。

これは男女共同参画社会と銘を打ってはいても、その内実は「女性も参画する社会」であることは審議会の内容を見れば一目瞭然でありながら、苦肉の策のごとく「男女共同参画社会」と命名するしかなかった欺瞞を見ぬけない人がいかに多いかという証左であろう。
しかし視点を女性の位置に替えれば、「女性も参画する社会」は「男女共同参画社会」そのものである故に、女性側からすれば的を得た命名と感じ疑問に思わないのは已むなしということにはなろうか。

さて、男女共同参画社会の根本的問題点であるが、sisaku/2.htmlの「取りまとめに当たっての考え方」の2番及び3番が相当する。2番おいては人権が取り上げられ「我が国において、男女平等は・・」との論調が提示されているが、男女共同参画社会の理想と現実社会との格差が何故生じているかの突き詰めが行われていない。
3番のア)「社会制度や慣行の中に性別による偏りにつながりやすいものが多く残されていること」にかろうじて見られるものの、「社会制度や慣行」の発生要因に焦点を当てるまでには至っていない。そのためsisaku/3.htmlにおける「家族や地域の変化」の中の冒頭近くにある「家庭内での固定的な役割分担の慣行やそれを前提とした様々な社会制度のあり方が・・」との繰り返しめいた表明に終始し、原因の本質を故意に隠蔽するが如くのありさまとなってしまっている。

それと同時に表現的な誤魔化しも見られる。今引用した中には「家庭内での固定的な役割分担」というものがあるが、これは「家庭内での『必然的な帰結としての』役割の違い」と示すべきである。またsisaku/4.htmlにおいての「メディアにおける人権」の中には、「性に対する暴力を扱った表現の背後には、女性を一人の人間として認めず、性の対象としてしか見ない男性の考え方があるのではないか。」があるが、この中の「女性を一人の人間として認めず」との表現は珍妙である。
女性と男性には「人間としての共通点」があることは確かであるが、これは「猿と人間とを対比させている時」に「猿と人間には共通点があると」示すのと同様なのだ。だからここは文脈から行けば「女性を男性とは別の生き物と認識しているために」と表現すべきなのであって、同性愛者の男性で無い限り女性を性の対象として捉えることはごく自然なことなのだ。
ただ「女性を一人の人間として認めず」といった表現が「女性側から発せられる」こと事態は決して珍しくはなく、「女性と男性は別の生き物と等しい」ことを『自らが認めたくない』ために、主として女権拡張論者が往々に誤魔化し表現を用いる傾向が見られる。

男女共同参画社会を推進すれば、女性がこれまで以上に社会に参画する機会を増やすことはできる。しかし猿がどう転んでも人間の能力を身に付けられないのと同様に、女性もまたどう転んでも男性と同様な能力を身に付けられるわけではない。
そのため女性を社会に参画させるに当たっては、「どのような弊害が生じるか」「男性の負担の増大云々」の検討が必要不可欠である。そしてそれとともに女性側においても今述べた事柄を認知させるべきであって、放置したままでの参画では、動物を人間と共に生活させるにあたり「何の躾も施さない」のと等しい状態を招くだけである。


そのため男女共同参画社会審議会は男性と女性の能力の相違をマスメディアを通じて広く世に知らしめるべきであり、特に女性には徹底的に叩きこむ手立てを考えるべきであろう。どういった方面での相違を叩きこめば良いかを分からないのであれば、小生のホームページを参考にするのもひとつの手である。

----------------------------
2000年06月02日