朝鮮人に限らず日本人にも

日韓併合の状況及び戦前・戦中・戦後における朝鮮人についての誤った知識を持っている人達がいる。昨今では従軍慰安婦についての意見が多いように思えるが、それ以前においては強制連行と称される事柄に関しての意見の方が多かった。

例えば、「在日朝鮮人は、強制連行で日本に連れてこられた人およびその子供たちである」と思い込んでいる人が少なくなく、この考え方は朝鮮人や朝日新聞などのシュプレヒコールを初めとし「他人の意見を鵜呑みにしてしまった」ためで、「当時に関する資料を集めて多角的に検討」すれば全くの大嘘であることがわかるはずである。

今ではインターネットでいくらでも反証資料を見つけることはできるものの、「他人の意見を鵜呑みにする」もしくは「都合よい意見だから取り入れる」人の数は「独自に資料を調べて整合性を検討する(自分の頭で考える)」人より圧倒的に多くて、誤った知識を依然として保持している人が少なくないのが現状である。

更には誤った情報を故意に流している人の存在も無視できない。先に取り上げた朝鮮人や朝日新聞といったものの他に、「強制連行と称される事自体がなかった」とか「在日朝鮮人の殆どは朝鮮での非人身分の者が日本に逃げてきて」などといったことである。

国家総動員法にもとづいて1939年(昭和14年)に国民徴用令が施行され、1945年には国民勤労動員令が発令されたのは歴史的事実であり、当初は日本人だけが対象だったのが後には朝鮮人も対象が広げられた。つまり否応もない徴用は日本人・朝鮮人の区別なくして行われたのであり、在日朝鮮人数の推移を見れば数百万人の朝鮮人が日本国内に連れてこられたことが判明する。
にも関わらず「徴用された朝鮮人は250人程度であり、競争を勝ち残って選抜された人」などというへんてこな情報を流している人もいたが、この数値は在日朝鮮人数60万人の内「徴用で連れてこられたと申告した人が250人程度であった」という資料を歪曲して用いたためであろう。

朝鮮人の主張に反発するのは結構だが、大嘘の情報では揚げ足を取られるだけだと分からない馬鹿には困ったものである。

朝鮮人は日韓併合以前より日本に来ている。日韓併合後には朝鮮人の渡航禁止令が出されたにも関わらず、密入国によって入り込もうとする朝鮮人は後を経たなかった。日本政府は当初これら朝鮮人を摘発して本国送還などをしていたが切りがないこともあって、戦局が拡大した頃には渡航禁止令は廃止されていた。
朝鮮人が密入国をしてまで日本に来ようとしたのは「日本が豊かであった」からで、少し前まで中国人が日本に密入国しようとしたのと同じ動機なのであり、「非人身分の朝鮮人が迫害を逃れるために」なんていう理由なんかではないのである。精々一部にそういう者達もいたかもしれないというだけのことで、日本の敗戦後において「日本で荒稼ぎしようという理由」で来た朝鮮人もいる。なんせ戦勝国でも敗戦国でもない「(第)三国人」を自称していた朝鮮人を、占領下の日本ではGHQの許可なしでは日本警察は取締が出来なかったからである。
2012年08月26日